ダウンライトのメリット・デメリット、失敗しないための注意点とは?

ダウンライトとは?

ダウンライト」は天井に埋め込むタイプの照明器具です。天井に埋め込んで設置するため天井面がフラットになるという特徴があります。シーリングライトのように出っ張りがなく天井をすっきりおしゃれに見せることができるため、最近では特に人気となりました。

ダウンライト

ダウンライトは照明設計をする際に頻繁に使用する照明器具の一つですが、配光(光の広がり方)や光束値(光のパワー)など様々な種類があるので、空間に合わせて最適なものを選択することが必要です。


ダウンライトのメリットとデメリット

ダウンライトには以下のようなメリット・デメリットがあります。ダウンライトで失敗しないためにはその空間に適した照明計画が必要となります。

ダウンライトのメリット

  1. 空間を広く見せることができる
    天井に埋め込むタイプのダウンライトは、シーリングライトのようなでっぱりがありません。天井面がフラットになるため、他の照明器具より圧迫感がなくその空間をスッキリと広く見せることができます
  2. 局所的に照らすことができる
    ダウンライトは空間全体ではなく、ポイントポイントを局所的に照らすことができます。複数のダウンライトを効果的に配置することで、空間の用途にあった細かい照明計画を実現することができます。
  3. 掃除しやすい
    ダウンライトはペンダントライトなどに比べほこりが溜まりにくいので掃除が簡単です。

ダウンライトのデメリット

人気の高いダウンライトですが、使用する場所によっては不適切な場合があり、デメリットとなりうるので注意が必要です。

  1. 見上げた時に光源が視線に入りやすく非常に眩しい
    小さな口径から大きな光束値の光が出ている場合は輝度も高くなります。光源までの深さが浅い器具の場合は見上げるまでもなく視線に入ってきます。
  2. 影ができやすい
    直接的な光のため、光が拡散するタイプでも影ができやすくなります。多灯すると複数の影ができるため、細かい作業をする場所などでは手元が見にくく目が疲れやすくなります。
  3. 器具選定や配置が難しい
    ダウンライトを複数使用する場合、どこにどう配置するかによって空間の印象や使い勝手が大きく変わります。このため、専門的な知識なく器具や配置を決めてしまうと、実際にその空間を使い始めてから「まぶしい」「暗すぎる」などの問題に気づくケースが多々あります。
  4. 設置場所を変更できない
    ダウンライトは天井に穴を開けて埋め込むタイプの照明器具です。このため、工事完了後は簡単に位置を変更することはできません。
  5. 交換が大変
    器具とランプが一体化しているダウンライトの場合は交換にも工事が必要となるため、一般の方がご自身で交換することはできません。専門業者に依頼する必要があります。

ダウンライトには上記のような特徴もあるので、明るさを確保することだけに注力した配灯はあまりおすすめめしません。

店舗の場合、商品を探して歩いたり、商品を手にとったりと、視線は正面または下向きになるため大きな問題にはなりにくいですが、住宅のリビングや寝室、宿泊施設、理美容院等は寝転がったり、上を向いたりする機会が多くなります。そういった場所でダウンライトをむやみに配当するのは得策とは言えません。

利用する方の動線を考え、どのような活動をする場所なのかを想像し、配灯と配光、灯数を導き出すということが必要になります。


ダウンライトの注意点

リビング

リビングは家で過ごす際の憩いの場所です。ソファに座ったり、寝転がったりしてリラックスした姿勢で過ごしたい場所です。

ソファに深い座り方をすると、目線は椅子座に比べて少し上に向きます。この際ダウンライトが視線に入る場合、ダウンライトの器具選定が快不快の分かれ目になります。また、ソファや床で仰向けになって過ごすことがある場合、ダウンライトの位置が快不快の分かれ目になります。

本当にダウンライトでの計画が必要なのかは生活スタイルによって大きく変わります。

寝室

寝室は一日の終わりに体を休める場所になります。
光の刺激はとても強いので体を休める副交感神経を優位にするためにも光の取り扱いは気を付けたい場所です。

頭の真上にダウンライトがある場合、寝る前に読書を楽しみたい方には手元が明るくなり良いように感じます。 しかし、意図せず寝落ちしてしまった場合には起きるまで光にさらされることになります。 これではゆっくり体を休ませることができません。

部屋全体の明るさをダウンライトで採る場合、ベッドや布団で横になったときに光源が直接視線に入っていませんか? これは器具の選定と位置が重要になります。

眩しさを抑えるためにベッドの足元あたりの位置に設置することがありますが、光の広がりを考慮しないと部屋が暗くなる場合もあります。また、足元に設置するつもりで進めていたところ計画変更によってベッドの頭の位置が逆転してしまうこともあります。

ベッドや布団の位置や向きがホテルのように確実に決定している場合にはそれを考慮した配置の検討が可能ですが、様々な使い方を想定している場合、ダウンライトで明るさを採る計画は有効かどうかよく考えたいポイントです。

寝室では、就寝前に本を読んだり手暗がりになることもあるので、枕元にスタンドライトやブラケットライト、間接照明など直接眩しい光が視線に入らない器具で明るさを補うこともできます。調光機能、タイマー機能、手元で操作ができるスイッチなどを搭載した器具がおすすめです。


ダウンライトは暗いのか?

「ダウンライトのみのリビングは暗すぎますか?」との質問もよくいただきます。

現在では「ダウンライト」と言っても光の色や広がり具合、明るさなど、その種類は様々。調光や調色、角度を変更できるものもあり、「ダウンライトだから暗い」ということはありません

しかし、どのダウンライトを選択するかは重要。
以下の写真の右は建売住宅によく設置されている浅型の器具白色。左は深型のグレアレスダウンライト黒色。同じ白熱電球60W相当の器具ですが、目に入る眩しさが圧倒的に異なり、印象も大きく変わります。

ダウンライト比較

ダウンライトのみで明るさを確保するには、どのような種類のダウンライトをリビングルームのどこにいくつ配置するかが重要となります。

ダウンライトとシーリングライトの併用

ダウンライトとシーリングライトを併用するケースもありますが、 ダウンライトにはダウンライトの長所短所があります。 シーリングライトにはシーリングライトの長所短所があります。 それぞれの良さを活かすように併用する方法も良く使用されます。

拡散光で影ができにくいシーリングライトによって掃除や洗濯、勉強、仕事など日常生活を送るための環境を作り、雰囲気を作りやすいダウンライトで空間を演出し、食事や飲酒、映画音楽鑑賞等団らんの環境を作ります。演出用にダウンライトを使用する場合、スイッチの系統や調光スイッチの検討も重要になります。


ダウンライトの交換

ダウンライトは大きく以下の2種類に分けることができます。
どちらのタイプを選ぶかによって交換時の費用や手間が大きく変わるため、器具の選定にも注意が必要です。

  1. 器具とランプが「一体化」しているもの
  2. 器具とランプが「分離」しているもの

1. 器具とランプが「一体化」している場合

器具とランプが一体化しているダウンライトの場合、器具ごとの交換になります。

電線と照明器具が直結しているため、交換するには電気工事士の資格が必要です。一般の方はご自身で交換することはできません。

ダウンライトの価格(定価)は、1台5,000円くらいの手頃なものから、数万円のものまで様々です。交換する場合、以下のような費用が発生します。

交換費用:器具/ランプ一体型

交換費用1,2台の場合 15,000円~20,000円 程度
廃棄費用500円/台 程度
出張経費5,000円 程度(距離によって変動)
その他天井が高い場合、階段の上など作業難易度によって費用は変動します。器具の選定を弊社で行う場合は別途費用が掛かる場合があります。

※上記は弊社にご依頼いただいた場合の費用例となります。

2. 器具とランプが「分離」している場合

器具とランプが分離しているダウンライトの場合、ランプのみを交換します。
交換の際には、既存のランプの型番を確認し、ランプソケットのサイズ、ランプの形状、ランプの明るさ、ランプの色温度を確認し、最適なものを選択する必要があります。

交換費用:器具/ランプ分離型

電気工事が不要なため、お客様ご自身で交換も可能。この場合、費用はランプ代のみとなります。

ランプの剪定が困難な場合、天井高さが高く交換が困難な場合等は、専門業者に依頼する流れとなります。

ランプ代2,000円~3,000円/灯
廃棄費用500円~600円/kg
選定費用既存のランプ型番がわかる場合:無料
現地調査にて確認が必要な場合:15,000円 + 経費
交換費用10台くらいまで:15,000円 程度
出張経費5,000円 程度(距離によって変動)
その他天井が高い場合、階段の上など作業難易度によって費用は変動します。器具の選定を弊社で行う場合は別途費用が掛かる場合があります。

※上記は弊社にご依頼いただいた場合の費用例となります。

業者を選ぶ際には注意が必要

安さを売りにしている業者の場合、照明器具の光の知識が不足している場合があります。
電気容量と光の色のみで器具を選ぶ場合もあり、眩しさや光の広がり、用途を踏まえた繊細な器具選択をしたい場合には適しません。

逆に、弊社のような照明専門業者に依頼すれば、お客様に最適なダウンライトを選択することができます。ダウンライトを交換するだけでも、今より快適な照明環境を実現することができます。


ダウンライトで失敗しないために

通常、図面を見ただけでは本当に最適な照明プランかを判断することは難しく「実際に住んでみたら暗すぎた」というご相談もよくお受けします。逆に「普段座っている場所にダウンライトの光が直接あたって眩しすぎる」という失敗談も少なくありません。

ダウンライトはいったん設置してしまうと、後から簡単に位置を変更することはできません。配置を変更するには工事が必要であり、費用も発生します。

「住んでみたら暗すぎた/明るすぎた…」という残念な結果にならないためには、その空間の用途をしっかり把握した上での、専門知識に基づいた照明計画が必要となります。


照明のことは照明の専門家に

施主自身で効果的な照明計画を行うことはかなり大変なため、照明については照明の専門家に依頼されることをおすすめします。

しかし、ほとんどのハウスメーカー、工務店、設計事務所には、照明設計の専任者はいないといっていいでしょう。照明の専門家ではない建築士、設計士、インテリアデザイナーなどが照明設計も兼務することが一般的であり、照明に関する細かい希望や不安を親身にきいてくれるか?というとそうではないことも多いと感じています。

失敗しないだけでなく、より快適な暮らしを手に入れるためには、ぜひ弊社のような照明のプロにお声がけください。お客様の声を丁寧に汲み取り、お客様のご希望以上のお住まいとなるような照明計画を提案します。